小学生、中学生の不登校や家庭教育はペアレンツキャンプ小学生、中学生の不登校や家庭教育はペアレンツキャンプ

インターンシップレポート

レポート1 大学生 心理学部

2013.8.26

インターンシップで学んだこと・感想

これまでのペアレンツキャンプへのインターンシップで学んだことは、親子の会話の大切さです。今までは会話をすれば、どんな内容・話し方でもいいと思っていましたが、会話の仕方にも気を付けなければならないと知りました。命令・指示・提案を極力避けて、アクティブリスニングやアイメッセージを使うことで子どもは親への信頼感を感じたり、相手の気持ちを思いやることができるようになることがわかりました。

そして、不登校になってしまった子どもを復学させるための訪問カウンセラーの仕事の内容も詳しく知ることができました。子どもとただゲームで遊ぶだけではなくて、遊びながらも勝ち負けで子どもがどのような反応をするかを見て性格を分析したり、警戒心を解いて信頼関係を築いたり、すごいことをしているんだと思いました。そのために子どもたちの間で流行っているゲームや漫画を極めないといけないことも教わりました。これで事務所の机の上に置いてあったジャンプや遊戯王カードの理由がわかりました。登校する日の朝は前の日から泊まり込んで見送るなんて、そんなことまでするのかと驚きました。登校しなければならない直前に不安な中、よく遊んでくれる優しい人が応援してくれたらとても勇気が出ると思います。

先生方が電話カウンセリングをしているところを間近で見て、電話の受け答えの仕方も勉強できました。電話の相手のお母さんとの会話を想像しながら先生の受け答えを聞いてそうすればいいのか、と思っています。言葉遣いがとてもきれいで私はあんなふうにきれいな言葉はつかえていないだろうなと感じました。親や友達に敬語で話す練習をしようと思いました。そして、お母さんが家庭での会話を記録している家庭ノートを実際に見せてもらって、お母さんはすごいと思いました。時間や会話を詳しく1日数ページにわたって記録するのを毎日続けるのは大変だと思います。そのノートを「この言い方はひかえた方がいい」「この対応は幼すぎる」など、チェックしてアドバイスするのも家庭教育アドバイザーの仕事であることがわかりました。

訪問カウンセリングする時にかかった交通費とか、お菓子を買った時などの経費を計算する作業や、お給料の計算をする時の所得税の存在など、事務の作業は知らないことがたくさんありました。今まで大学では心理学しか勉強してこなかったので、訪問カウンセラーや家庭教育アドバイザーの仕事の内容は少しわかりましたが、事務の仕事はまだまだわからないことだらけです。

仕事の内容だけではなく、社会人の常識も教えてもらいました。水野先生(社長)の席の後ろは通ってはいけないとか、御社と弊社の使い分けの方法とか、ご飯をごちそうになる時はお会計をする時にそばにいると失礼にあたるので先に外に出なければならないなど、今までのアルバイトでは学べなかったことです。自分の無知さに少し不安になりましたが、これからもどんどん社会人としての常識を教えてもらおうと思います。

訪問カウンセラー、家庭教育アドバイザー、カウンセリング事務の仕事をどれか一つ特化させるのではなく、3つともできるようにならなければいけないと教わりました。カウンセリングができても事務ができないと独立できないと聞いて、独立するということは大変なんだと思いました。たしかに、社会人の常識もない私が社会に出て、事務もなにもできないなんて、本当に使えません。社会に出る前に危機感を持てて、そしてこんな貴重な体験ができてよかったです。

大学でこれまで勉強してきた心理学は知識としての心理学であって、ペアレンツキャンプでの実践的な心理学とは違うのだなと実感しました。フロイトやユング、アドラーなどが提唱した心理学の歴史や、t検定や分散分析など統計の仕方を知識として勉強することも大切だと思いますが、こんな知識は実際に不登校の子どもやそれで悩んでいるお母さんの前では役に立たないなと思いました。これからは大学で学ぶ心理療法をただただ覚えていくだけではなく、この技法を使ってどのように人を癒すことができるのだろうかということを考えながら勉強したいです。

これからのインターンシップでは、カウンセリング事務のことをもう少し詳しく教えてもらいたいです。事務の仕事は本当に未知の世界なのでどんなことをするのかが気になります。私は今のところ、大学を卒業したら一般企業に就職したいと考えています。就職して働き出しても恥ずかしくないぐらいの知識を身につけたいです。将来働くために事務をしたいのですが、やはりカウンセリングにも興味があります。先生方の電話カウンセリングを聞いてもっと受け答えの仕方やお母さんからの質問に答えていくところを勉強したいです。そして、訪問カウンセリングの体験談もいろいろと聞きたいです。

レポート2 大学生 心理学部

2013.9.8

メールカウンセリングを体験した感想

今回のインターンシップでは、実際にペアレンツキャンプに相談として送られたメールで、どのように返信するかを教えてもらいました。まず、自分が思うように返事を書いてみるように言われたのですが、どんな風に書いたらいいのかわかりませんでした。何回も相談内容の文を読んで理解しようとしました。なんとか書き終えて水野先生に添削してもらうと、自分がいいと思っていた文章はお母さんにすればきつい内容になると言われました。「さんざん一人で悩んでそれでも解決できなくてメールで相談してくださったお母さん」ということを考えられていませんでした。そんなお母さんにダメなところを指摘するのは酷なことなのだとわかりました。そして、「~ということになってしまいます」と書くのならばなぜそうなるのか具体的な理由を2、3つ付け加えるといいと教えてもらいました。そうすればお母さんも理解しやすい文章になり、説得力も増します。

一通り添削してもらった後で、実際に返信したメールを見せてもらいました。文字の多さに驚きました。一つのメールの返信にこれだけの量を書くのは大変だと思いましたが、いろいろンパターンがあってそれに適したアドバイスがあり、そこを感覚的に理解する事と文章力を磨いていく事が大切な事だと感じました。水野先生は1件につき10分~20分ぐらいで書けるとおっしゃってましたが、私はそれでも文章のバランスとかを考えたり悩んだりしてもっと時間を使ってしまいそうです。しかし、1つのメールにたくさんの時間を使ってしまうと他の相談のメールを返すのがどんどん遅れていってしまうので、早く返すことも大切な要素だとわかりました。

次に、実際に返信したメールの文をお手本に、別の相談メールの返事を書きました。最初に書いたときと違ってだいたいどのような感じにすればいいのかがわかったので書きやすかったです。お手本の真似をして書いたところは、一気に文章としてかっこよくなりました。それでも、自分で文章を考えることに時間がかかって指定された時間になっても書き終わりませんでした。文章を早く考えて書くということがいかに難しいかがわかりました。時間を延ばしてもらってなんとか書き終えてまた添削してもらいました。私が書いた文章は共感が多い文章で、山口先生が書いた文章はきっちりした文章だと言われました。どっちのパターンでもいいけれど、メールを送ったお母さんに合わせて使いわけるのだと教えてもらいました。小学生1年生の子どものお母さんならまだ若いと推測して共感が多くて優しい感じの文章にして、中学3年生で、その上に高校生とか社会人の兄弟がいる子どものお母さんは、年齢が高くて社会経験も豊富だろうと推測してきっちりとした文章を送るのだとわかりました。そして、このメールだけで終わらないように次の支援につなげることが大切だということも教わりました。メールだけで終わってしまうのか、それとも次の支援につなげられるのかは返信の内容にかかっているとわかって、大事な仕事なのだと思いました。

今回返事を考えてみて、メールの文章だけで家庭の背景をイメージすることがとても難しかったです。実際にその家庭を客観的に見ることができればいいのですが、メールではそうもいかず、お母さんのフィルターを通した世界しかわかりません。それを踏まえた上で、どんな子どもなのか、どんな家庭環境なのかを考えるのは想像力が必要だなと思いました。そして、お母さんの気持ちになる大切さもわかりました。子どもが学校に行かないのは、自分の育て方が悪かったのか、どうしたら学校に通えるようになるのか、と悩んで辛い思いをしてきたお母さんの立場になって、この言い方はきつくないだろうかと考えなければなりません。表情や声の感じを伝えることができないので、文面だけできちんと伝わる表現が必要です。また、相手の表情もわからないので本当にメールでのやり取りは難しいなと感じました。次回のインターンシップでは、実際に送られてきたメールの返事を考えて本当に返信させてもらうということなので、少し不安ですが楽しみです。

メールの他に、支援センターにかかってきた電話に対して担当の先生に御電話をつなぐということを体験しました。今までアルバイトでも電話に出たことがなかったのですごく緊張しました。ゆっくりはきはき、明るい声で話すように教えてもらったので、電話がかかってくるまでセリフをゆっくり言えるようにぶつぶつ繰り返していました。電話が鳴ってびくびくしながらなんとか山下先生につなぐことができました。途中で頭からセリフが消えましたが、センターにもクライエント様にもご迷惑をかけることなく担当の先生に御つなぎできてよかったです。電話に出るだけで冷や汗をかくとは思いませんでした。佐藤先生に緊張で声が震えていたと言われました。電話をかけて、出た相手の声が震えていたら嫌なので、緊張せずにもっと余裕のある声で話せるようになりたいです。

インターンシップでは本当に社会人として必要な要素を教えて頂き、経験させて頂き感謝していられないという事を痛感しました。その知識の土台となる「社会人として」の部分をもっと磨いていかないといけないとこの時期に思えたことが私のインターンシップで得た一生ものの財産です。