日頃、当センターには全国から不登校のことやお子さんのことで悩む多くの親御さんからご相談をいただきます。

親御さんから直接お話を聞いていると

親御さん
子どもが本当は学校に行きたいと思ってるんじゃないか?

などと思われて当センターにご相談いただくことがあります。

今回は、不登校の子ども達の本音について書きたいと思います📝

目次

こんにちは😊スージー先生です🌼

子ども達は、小学生・中学生問わずたくさんの悩みを抱えながら生きています。
親御さんにだからこそ話すことができる悩み、親御さんだからこそ言えない悩み、誰にも相談できないこと、その内容は様々です。

自分の話を素直に言葉にできればまだしも、なかなか表現することが難しかったり、理由の核心を話したくないという子も多くいます。

社会の不登校の捉え方

ここ数年は不登校というワードに対しての社会の捉え方も随分変わってきました。
多様性を認められる社会となり、「教育機会確保法」という法案が2007年に施行されました。

※教育機会確保法とは、不登校の為に学校で勉強する機会を失ってしまった児童・生徒に対して、学校への登校を強制せず、それぞれにあった学習環境を保証するために定められました。

その結果、「不登校でもいいんだ」という風潮も大きくなっているように感じています。

当センターにご相談いただく親御さんのお話を聴いていると、1クラスに不登校児が何人もいるという学校は増えていますし、別室や保健室登校している子ども達も随分多くなっているようです。

多様性が認められる世の中だからこそ、親御さんとしては迷う部分でもあります。
実際の親御さんの声として・・・
「学校に行きたくないというのであればそれでも構わないと思う気持ちもあるけれども、でも学校にも行けないのにこのまま社会で生活していけるのだろうか?」
「学校に行かないだけで家では生活リズムも整っているし、勉強もお手伝いも率先してしている。でも、これっていつまで続くの?」

というのはよく聞かれる内容です。

親だからこそ考える子どもの将来

ある一定のお子さんの現状に対して理解を示す反面、この状況がいつまでも続くのではないかという不安は親御さんであれば誰しも感じる部分でしょう。
大人は子どもよりも経験値が高いのでその分先読みが出来ます。
このまま我が子が成長していった先に、社会との接点はあるのだろうか?

まだ、経験していない未来の話ではありますが、先に社会に出ている私たち大人だからこそ「社会ってそんなに楽じゃない」ということは痛いほど理解しています。
ですので、我が子の為にどうしてあげるべきかという点で悩んでしまうのですよね・・・。

学校という選択肢以外も増えている今だからこそ、本当に我が子に合う場所はどこなのか?どうするべきなのか?について悩まれることだと思います。

選択肢が増えるというのはいい事でもありますが、親としては悩みが尽きないものですよね🥹

子どもの本音と建て前

子どもの年齢にもよりますが、ある程度大きくなった子ども達はどういうことを言えば親は納得するだろうということが分かるので、本音で話すと聞き入れてくれないと考える子も多いようです。

つまり、子どもも本音と建て前を使い分けることが出来るようになるということです。

私も子どもの頃親の顔色を伺いながら思ってもいない「親が正しいと思う答え」を言っていましたからね・・・😅

気持ちはよく分かります。
本音と建て前を上手く使い分けられるからこそ、本音の部分を話すのを苦手と感じる子も少なくありません。

親御さんから「なぜ学校に行きたくないのか」と問われたときに明確な理由を示す子もいますが、それ以外の反応としては大きく分けると3つとなるでしょう。

1つ目が「楽しくないから」です。

「楽しくない」という漠然とした理由を話すケースです。

何か理由があったとしても、建前としてこう話す子も中にはいます。

例えばですが、友達からからかわれたことが嫌だったという理由の場合、子どもからすると「友達からからかわれたこと」が嫌だったはずなのに、問題を大きな視点でとらえ過ぎてしまい「学校全体が嫌だ」と考えてしまっているということもあります。

友達からからかわれていることさえ除けば、学校では他に楽しい瞬間もあったはずなのにそれすらも考えられなくなってしまっているケースとも言えるでしょう。

2つ目は「黙り込む」です。

黙ることによって本来の理由を親御さんに隠すことも出来ますし、子ども側が「何を言ってもどうせ聞いてくれない・反論されるだけだ」と親御さんに対して捉えていた場合黙るという判断をすることもあるでしょう。

いずれにしても子ども側が学校に行けない理由として相応しくないと捉えているとも受け取れますね。

その他にも、親御さんからの問いかけに対して返す言葉が出てこず黙り込んでしまうということもあるでしょう。

3つ目は「分からない」です。

これも上記と似ていますが、本音を言いたくないが何か言わないとと思っている子はこの発言が多いように感じます。

ただ、この発言をする子の中には本当に自分でも理由が分かっていない場合もあるということはお伝えしておきます。

「嫌だな」という気持ちは誰にでもある

学校という場は、集団生活になりますので多かれ少なかれ我慢をする場でもあると思います。

不登校児だけが「学校が嫌だな」そう思っているわけではありません。

「今日テストかー、嫌だな。」

「雨の中学校行くの嫌だな。」

「○○先生が居るの嫌だな。」・・・

挙げればキリがありませんが、学校に毎日通えているお子さんであってもこう思う瞬間はあるでしょう。

私たち大人だって「今日仕事行きたくないな😩💦」とか「今日ぐらい家事なんて休みたいわ🫠」と思うことはありますよね。

それと同じだと思います。

ただ、不登校に至っている子ども達は最初は些細な気持ちが、お休みすることによってどんどん不安が大きく膨れ上がってしまっている子どもが多いです。

カウンセリングで見えてくる子ども達の本音

私たち訪問カウンセラーは、多くの不登校児の話を聴いてきました。
これまで出会ってきた子ども達は、不登校というだけで何ら学校に通っている子ども達と変わりません。
ただ少しだけ割り切ることが苦手だったり、コミュニケーションにおいて不安を感じやすかったり、勉強面で躓いてしまったり、朝起きにくかったり・・・・ただそれだけなんです。

実際不登校の子ども達の話を聴いていると、不安が次から次へと出てくる子もいます。
また、何が不安なのか分からない子もいます。
そんな子どもは一つ一つ丁寧に話を聴きながら、何が不安に感じるのか一緒に探すところから始めます。

子ども達の話を聴いていると、「親には恥ずかしくて話せなかった」「話してもどうにもならないことだと思った」「話したけど僕が乗り越えるべき問題だとしか言われなかった」といった内容を嗚咽交じりに1時間程話すお子さんもいました。
本人にしかわからない痛みや辛さがあったことと思います。

そのまま本人に話を聞いていくと「最初は軽い気持ちで休んでしまったんです。でも休みが長引くにつれて自分ではもうどうしようもなくなってしまいました。どうしようもできないことにイライラしてしまって、自分が休んでいることを親のせいにすることもありました。」と話すお子さんもいました。この気持ちは複雑なものだったと思います。

そして最終的に子ども達は「やっぱり学校に行きたい。」や、「できればこのまま学校は休んでいた行けれども、行かなきゃいけないところだってことは分かってる。」などと話してくれます。
こう話すに至るまでにたくさん悩む子どももいましたし、涙を流しながら話してくれた子もいました。
しかし、こういった子どもの本音はなかなかご家族だけでは聞き出せないこともあるのです。

子どもの発言だけで判断をしない

親御さんからすると「学校なんか二度と行かない!」などと話すお子さんを見てショックを受けられることもあると思います。

また子どもがゲームやYouTubeなどの動画ばかりを観ているという状況から、「ずっとゲームばかりしているから、学校には行きたくないんだろうな。」などとすぐに決めてしまうのは避けておきたいところです。

しっかり子ども達の本音を聴いて、想像して対応してあげたいものですね😊

学校がすべてであるとは思いませんが、学校(復学)も一つの手段であると親御さんの念頭に置いていただきながら、お子さんの将来を考えていただけるといいなと思います🍀