子どもが不登校になると親御さんも心配ですよね。
その心配なお気持ちは親御さんだけでなく、当事者である子ども達も同じであることが多いのです。
このように周りの目を気にするお子さんは、支援の中でも非常に多いです。
長期間お休みをしていれば、このように思うことはごく自然だと思いますが、このような不安がある中学校に戻っていくのは「怖いな」と感じるお子さんが多いのも事実です。
目次
みなさん、こんにちは🖐️スージー先生です😊
今回は訪問カウンセラーが日頃どのようなサポートを子ども達にしているのか、少しご紹介したいと思います。
周りの目を気にし過ぎてしまう子ども達
不登校のお子さん達は、その状況に至るきっかけも原因も様々ですし、抱えている悩みや不安なども違ってきます。
しかし、子ども達が抱えている不安や悩みの中でも共通するものがあるということが支援の中でも見えてきました。
その一つが「周りの反応が気になる」というものです。
元々周りの目が気になるタイプだった
このタイプのお子さんは、不登校になる以前から周りの目が気になっていることが多く、本人も無意識的に周りの状況や人の視線などが気になってしまうようです。
家で過ごすときはゆっくり過ごしていますが、外出するとなるとキョロキョロ周りを見ていることが多いというのもこのタイプに当てはまるでしょう。
生まれたての赤ちゃんのように、周りのものが目新しく感じてキョロキョロしているとは少し違います。
「自分は嫌われていないだろうか」や「間違ったことをしていないだろうか」などと不安になってしまうと、周りを気にしてしまうという流れに至ることが多いと思われます。
不登校になったことによって周りの目が気になってしまう
不登校になったお子さんの多くが、その状態に至った時に周りから自分がどう思われているのかということを気にするようになります。
私も長年支援を通じてたくさんのお子さんに会ってきましたが、殆どのお子さんが休んでいることをどう思われているのか、学校に行っても自分の居場所があるのだろうか、誰も話しかけてくれないんじゃないかなどと思っていることを話してくれました。
それだけ、不登校の子ども達にとって周りからどう思われているのかということは重要なポイントとなるのです。
不登校になったからこそ出てくる周りの目が気になる問題
休んだことをどう思われるか心配
たった1日のお休みでも、気になる子は「どうして休んだの?」と聞いてきますよね。
学生時代に自分がお休みした時にこう聞いてくるお友達がいた親御さんも多いのではないでしょうか?
子どもは自分の気持ちに素直ですので、悪気なく不登校の子どもに対して理由を聞いてしまうということは実際あります。
嘘でもいいので「体調が悪くて・・・。」などとすぐに答えられる子であれば問題ないかもしれませんが、多くの子どもの場合理由を聞かれてすぐに答えられる子は少ないでしょう。
何と答えればよいのか分からず黙ってしまう子や固まってしまう子も珍しくありません。
黙ってしまう・固まってしまうというような子ども達は、恐らく学校をお休みすることは良くない事だと理解しているからであると考えられます。
クラスの雰囲気が分からない
お休みしている期間が長くなると、仲良くしていたお友達のグループも少し変わってしまうこともあるでしょうし、今誰と誰が仲が良いのかということを不登校期間中に把握することは難しいでしょう。
そして、子ども達の間で流行る話題などもいい意味でも流れは速く、お休みしている間にどんなことで盛り上がっているのかが分からないというのは不安要素の一つでもあります。
また、新学年になってすぐにお休みした子の場合、友達の名前と顔が一致しないことも多く、どんな子が居たかすらも分からないというケースもあります。
家族以外の人とのコミュニケーションが少ない
不登校の子ども達は、学校に行けていないことに対して引け目に感じていることも多いようで、家の外に出たがらないタイプの子どもも少なくありません。
それが行き過ぎてしまうと、自分の部屋からも出てこず引きこもってしまうこともあります。
なるべく親御さんも子どものことが心配で外に出そうと努力されていますが、子どもから断られることも多いですし、外に出たとしても家族以外の人との接触をなるべく避ける傾向にあることが多いでしょう。
そんな状況が長く続いている子どもにとって、急に学校に行って30~40人程のクラスメイトとコミュニケーションを取れと言う方が難しいでしょうね。
訪問カウンセラーの対応例
カウンセラーは上記のような不安や悩みが子どもから出てきた場合は、しっかり話を聴いて寄り添います。
そうすることで子ども側も「この人は親身に相談に乗ってくれる。」と思いますし、アドバイスなどから入っても子どもが求めていないサポートなのであれば意味がありません。
子ども達が抱えている問題が一体何なのかを明確にし、そこから出来ることが何かをカウンセラーから提案していきます。
その提案したものの中で、子どもと相談しながら何をしていくのか決めていきます。
休んだことをどう思われるか心配
この問題に関しては、学校の先生に協力を仰ぐこともあります。
例えば、担任の先生から事前に子どもが戻ることをクラスメイトに伝えていただきます。
そうすることで子どもが復学を果たす日が特別にならないように配慮していただくことも出来ますし、事前に子ども達に先生から「○○君が学校に戻ってくるから、その時に質問攻めにしたり、何で休んでいたのかっていうのを聞いたりしないようにしてあげてくれ。」ということを伝えていただくこともあります。
実際、先生から事前にクラスメイトに伝えていただいていたとしても、どうしても気になって聞いてくるお友達はいます。
その場合も考慮して、質問されたときになんと答えるのかを予め子どもとカウンセラーとで相談しながら決めていきます。
ある程度答えを考えておくことで、子ども側も気持ちが少し軽くなることもあります。
クラスの雰囲気が分からない
この問題も事前に担任の先生にクラスの雰囲気や誰と誰が仲が良いのか、そしてクラスで何が流行っているのかなどを聞いてみることもあります。
しかし、学校の先生は忙しいことが多いのでクラスの細かい部分まで分からないことが多いこともあります。
そういった場合は、クラスの仲の良い子や子どもが会ってみたい友達と会う機会を設けることもあります。
子どもの家に来てもらうこともあれば、何処か遊ぶ場所に行くこともありますが、基本的にカウンセラーもその場に同席して子どもとお友達との間の緩衝材となるようサポートしていきます。
しばらく会っていないとはいえ、少し時間が経つと元のように子ども同士で盛り上がることも多いので、そうなればカウンセラーは少し距離を置いて子ども達だけの空間を作り様子を見守ります。
最初だけどうしても何を話せばいいのか分からないということも多いので、その辺りのサポートが実際の現場では多かったです。
家族以外の人とのコミュニケーションが少ない
家族以外の人とコミュニケーションすることが少ない子どもは、家の外と中とで態度がガラリと変わる子も珍しくありません。
“やってはいけない事”や“これをやると相手を嫌な気分にさせてしまう”ということが分かっているからこそ、子ども自身の素がなかなか見せられずいい子であろうと頑張る子も多いです。
誰しも家の外と中とで違うことはありますが、あまりにも極端だとどこかで疲弊してしまいます。
何事もバランスが大事ですので、そのバランスをカウンセラーで子ども達には練習してもらいます。
練習と言っても特別何かをするわけではなく、一緒に遊んだり会話をする中でコミュニケーションのバランスなども学んでいってもらいます。
初めはどこか他人行儀な子どもも、慣れてくると兄弟姉妹のように接してくれる子どもも多いです😊
復学してからのサポート
復学して間もない頃は子どもの不安も大きい
どれだけ準備をしたとしても、復学して間もない時期は子どもも不安であることが多いです。
また、学校に行って授業を1日受けて帰ってくるだけで精一杯の子も多く、細かいところにまで気が回らないことも少なくありません。
そういった場合も、訪問カウンセラーは子どもに寄り添いながら必要なサポートを行います。
ただサポートするだけでなく、訪問カウンセラーが居なくても大丈夫なようにどうしたら忘れないか、不安にならない為にどうしたらいいかなどを子どもと相談しながら決めます。
学校に行き続けているからこそ出てくる友達とのトラブル
復学して学校に通い続けると、学校に通っているからこそ出てくる問題として友達とのトラブルはよく子どもから挙がりやすい問題のひとつです。
その大抵の場合、お互いの認識の違いや捉え方の違いであることは多いように感じます。
お互いに話し合えば誤解が解けるということもあるはずですが、不登校を経験している子どもは対人関係に自信を持てないこともよくあります。
また、私たち大人に比べると社会経験も少ない為、相手が話す言葉の裏にどういった思いが隠れているのかなどが分かり難いこともありますし、子どもが偏った判断をしてしまうというのはよく見られる点でもあります。
この辺りを子どもの話を聞きながら相談に乗る対応は継続登校のサポートとしてよくしています。
人生の先輩としてアドバイスすることもあれば、一緒に「どうすればいいのか」という部分を子どもと考える対応が多いでしょう。
このように私たちペアレンツキャンプでは、子どもが復学したら終わりという考えではなく、その先の継続登校までしっかりサポートをしています✨
そうすることで、お子さんだけでなくご家族も安心できるような環境を整えていくイメージを持っていただけるといいかと思います😊